2018年11月19日月曜日

「千丈滝」「大澤通り」探し③(戸隠)

日程:2018年11月18日(日)
ルート:戸隠牧場6:45-一不動-裾花川本谷-滝10:30-窟11:15-一不動-戸隠牧場15:00
メンバー:2名(山岳会)

かつて戸隠にあった「大澤通り」と「千丈滝(千丈大瀧)」を探しに、裾花川の枝沢へ3回目の訪問。

回峯行場絵図の序盤に描かれている「千丈大瀧」が分かれば、「大澤通り」も見えてくるかも―、ということで前回、滝の上から見た枝沢左俣の大滝をちゃんと確認しに緑円辺りへ。

「大澤通り」は、江戸末期に佛心という修験者が高妻山の山頂に神鏡を奉納し、三十三回の入峯修行をしたという修験者の道。

佛心は「大澤通り」で修行を成し遂げて、先達の称号を受けて、「回峯行場絵図(1862)」を描いている。絵図の序盤には、修行の行場であろう「千丈大瀧」と「白澤御岩穴」が出てくる。→千丈滝・大澤通りについて


岩峰のある枝沢までは前回、前々回と同じ道のり。今回は左俣の地形図の地図マークを目指す。
1683m峰を見上げる。


途中、右岸に大きな岩あり。基部が平らのためか、ここで幕営したようでゴミが散乱していた。何だか大事な岩陰の気がするが。。


左岸に柱状節理みたいなものあり。


千丈滝(千丈大滝)?


この谷間の先に前回滝の上からみた地形図の滝マークの大滝。


滝はかなり大きめで50~60mくらい。この山域ではかなり大きい。


滝つぼは庭園のように石がぽつんと。


滝からは戸隠の山が見える。


滝の少し左上の谷筋に洞穴があった。横幅は5mくらいだが、中はエスカレーターぐらいの傾斜。雨宿りはできるが、寝るには壁にもたれかかる感じでとても寝れなそう。人工物なし。


ところで、回峯行場絵図には、「千丈大瀧」近くに「白澤御岩穴」が描かれている。白澤(しらさわ)だから、白い岩場で洞穴を探していたが、どうも白澤(はくたく)と読むらしい。

白澤(はくたく)とは、

・・・なんだかよく分からないが、白澤、戸隠で検索すると、白澤避怪図などが出てくる。麒麟や鳳凰と同じように中国の聖獣のことらしい。


石碑のある窟

滝の向かいには1683m峰の大岩壁があり、基部を散策。




岩場の基部に沿って歩くと、窟と石碑があった。

石碑は、一番上に少し文字がかすれてしまっているが、「大澤通」書かれている。なので、少なくとも「大澤通り」はこの地点を通ると思われる。先ほどの大滝が「千丈滝(千丈大滝)」ということかな。

近所の図書館で調べると、松代周辺で明治9年までになくなっている村の名もあるので、それよりは古い石碑なのだろう。戸隠の石碑がいろいろと載っている「上水内郡裏山中四ケ村金石文(1937)」、「戸隠村に於ける金石文(1937)」、「戸隠村の石造文化財(2004)」には載っていなかった。大澤通り探しの続きは、ここまでは日帰りで来れるが、この先地獄谷につなげるとなると、泊まりでないと厳しいか。。


2018年11月12日月曜日

「千丈滝」「大澤通り」探し②(戸隠)


日時:2018年11月11日
ルート:戸隠牧場5:20-裾花川本谷-岩壁基部8:50-1882mピーク11:50-岩壁基部13:15-戸隠牧場16:20(合計11時間)
累積標高:1547m、歩行距離:13㎞

かつて戸隠にあった修験者の道である「大澤通り」と行場の「千丈滝」を探しに、裾花川の枝沢へ2回目の訪問。前回は、枝沢右俣を散策したので、今回は枝沢左俣の緑円周辺へ。



「大澤通り」は、明治初期の戸隠村の地図に描かれている、一不動から裾花川へ下り、谷、山を越えて乙妻山の先へと続く修験者の道。どこを通っていたのかは、はっきりしていないが、回峯行場絵図(1862年)には高妻山の裾を巡るように岩や滝の名前が描かれ、絵図序盤には「千丈大滝」という滝が出てくる。→千丈滝・大澤通りについて

日の出前に、戸隠牧場を出発。紅葉は終わっているけど、そこそこ登山者あり。

先週と全く同じルートで1683m峰の岩壁へ到着。回峯行場絵図の「千丈岩」、「剱岩山」っぽいけど。


まずは岩壁の基部で窟探し。埋まっているような窟っぽいところ。

三角形の窟のようなところ。高さは1.5mくらい。


木が生えてきている穴。高さ1mくらい。


先週見た窟っぽいところ。遠めから見ると、半円形になってた。

少し下ったところにも、半部埋もれた窟のようなところ。いずれも人工物などはなし。。




ルンゼを登ると前方に大きな岩壁があり、何かありそう。


——が、くまなく見たが、何もなし。

そのまま1882mのピークへ。ここは随分立った岩場なのでクライミングシューズに履き替えて散策。時間がなく全部は見れなかったが、何も見当たらなかった。何かあるかと思ったが残念。。

いい時間なので適当なところで沢を下る。途中に3段の10m滝。

沢の下部はナメナメ。渓相よし。

千丈滝?

その先にかなり大きい滝があり、下降できず。滝を上からしか見ていないが、絵図にある千丈滝(千丈大滝)はこっちかな。明らかにこちらの方が大きいし、「長野縣町村誌(明治初期)」の戸隠村の滝の項の千丈滝には飛沫うんぬんと書かれてあり、先週の滝は大きいがチョロチョロと流れているだけだったし。仕方なく、登り返して尾根を乗越して来た道へ合流。

このあたりは、裾花川本谷と地獄谷とに挟まれた空間で、調べても記録は地質調査くらい。登山者はほとんど来ていないだろう場所なのに、修験者の窟っぽいものがそこそこあるのにびっくり。

登山記録を見てて、昔の登山者すごいねと思うことは多々あるけど、修験者もすごいな~。
地形図に書くとこんな感じ。


2018年11月3日土曜日

「千丈滝」「大澤通り」探し①(戸隠)

日程:2018年11月3日(土)晴れ、一人
ルート:戸隠牧場6:25-一不動-裾花川本谷8:15-滝9:15-S3沢右俣9:25-大滝9:50-窟11:00-一不動13:40-戸隠牧場14:40
合計距離:10.93km、累積標高:1235m

戸隠村の絵図にあった「千丈滝」と修験者の道である「大澤通り」を探しに裾花川の枝沢へ。

「大澤通り」は、明治初期の戸隠村の地図に描かれている、一不動から裾花川へ下り、谷、山を越えて乙妻山の先へと続く修験者の道。どこを通っていたのかは、はっきりしていないが、回峯行場絵図(1862年)には高妻山の裾を巡るように岩や滝の名前なんかが描かれていてる。絵図序盤に「千丈大滝」という滝が出てくる。→千丈滝・大澤通りについて


今回は一不動から裾花川へ下降し、回峯行場絵図にある「クロ瀧」「白沢御岩穴」、「千丈大滝」、「千丈岩」、「剱岩山」と呼んでもよさそうな地形、岩がないか探してみた。ルートはこんな感じで、紫円が目的地。


まず、一不動避難小屋まで登り、裾花川へと下り、河原へ下り立つ。

出合いにある黒い滝。回峯行場絵図にある「黒滝」かな?


裾花川本谷。草木も枯れて、落ち葉沢山。


様相がよさげなところも多く、さすが裾花川。1時間ほど裾花川本谷を下降して行くと、7mほどの滝が出てきた。垂直で下るのが難しそうだったので、進行方向右側の尾根に取りついて、尾根を越えて目的の枝沢に行く。

40m大滝

枝沢に入って少し登ると、40mはありそうな滝があった。水量はちょろちょろだけど、目的の千丈大滝だったらいいな。この滝は、「戸隠 総合学術調査報告(1971)」に出ている「この辺では最も落差の大きい滝の一つ」と思われる。

左のU字谷は白岩のスラブになっている。


その先は、白い岩のスラブで行き止まり。岩穴というよりは、半円形のスラブで球場のような感じ。白い岩だし、これが「白沢御岩穴」?穴ではないような。。

窟らしきもの

少し下ると、谷がいくつかある。この谷の右の高台に窟っぽいものあり。


右下のところは土が平らになっていたが「白沢御岩穴」かどうか。ここは高台なので、戸隠山が裏から見渡せた。

窟っぽい岩場の上に巨木もあったが、中はかなり空洞化していた。

適当な時間なので戻る。散策した右俣と左俣の合流点手前の高台。巨木が多く、正面には岩峰が見えていい感じの場所。この岩峰が「千丈岩」、「剱岩山」なのか?周辺を探したが、特に何もなかった。たまたま向かいの尾根に熊がいた。

あとは裾花川本谷を遡行して、一不動へ登り返して、戸隠牧場へと下る。

なかなか気軽に行けない場所だし、登ったり、下ったりで大変だけど、絵図の地形を探して歩くのは楽しい。地図に書くとこんな感じかな。

また、続きを散策したい。