戸隠表山三十三窟とは、戸隠山周辺に分布している岩陰、岩屋、洞穴でかつて修験者が修行したところ。第一番目の本窟(戸隠神社奥社)から三十三番目の大多和窟まであり、石祠などが納められている。
戸隠神社奥社の本窟と、九頭龍社の龍窟は建物に覆われて窟は見れないが、残りの31の窟は山の中に点在して見れる。(→戸隠表山三十三窟については
こちら)
2019年7月13日(土)雨のち曇り、一人
西岳登山口6:55-岩壁9:10-滝9:45-大多和窟10:10-西岳登山口12:00
週末は雨予報続きで、小雨だけど戸隠へ。鏡池は人おらず。
この日は、百丈滝を見に――。
百丈滝とは、・・・
江戸~明治初期の資料や絵図には出てくるが、今の地図にはない滝。
なんか2つある様子。
①「戸隠の信仰の歴史(1997)」という本の三十三窟の図にて、一番左端の大多和窟の左側に滝が描かれており、百丈滝と書いてある。
②「長野縣町村誌(明治初期)」:戸隠村の滝の項目に百丈滝がでてくる。これと対になる「長野縣町村繪地図鑑(明治10年前後)」の戸隠村の絵図の中にも百丈滝と書かれている。
要は、
大多和窟から見える、横にある滝 → ①の百丈滝、
大多和窟への途中で百丈沢へ行くとある滝 → ②の百丈滝
———と個人的には思う。
去年②の百丈滝を見に行ったが、場所的に大多和窟と関係なさそうだったし、別々のものなんでしょう。ありふれたネーミングだし。
不動沢を遡行して、途中で大粒の雨が降り出したりもしたけど、目的の岩壁へ。
岩壁の基部に行くと岩がオーバーハングして、いい感じ。
岩陰が30mくらい続いている。人工物は何もなし。
真ん中のはザック。
岩壁をそのまま右の方へ進むと、戸隠っぽい岩峰がちらほら。
岩壁は滝のところで進めなくなり、谷筋へ懸垂下降。滝つぼもきれいで、大きな滝。
大多和窟
降りた谷から、大多和窟が見える。
枝沢をつめて、大多和窟。
ここから、たどって来た岩壁と滝が見える。戸隠の信仰の歴史に載っていた三十三窟の図の大多和窟の横の百丈滝はこれかな?落差的には、かなりあるように見える。
百丈沢を遡行すると正面に見える大岩壁。ここから百丈沢にある百丈滝は見えない。