ルート:尾白川渓谷P6:30-矢立石登山口7:10-入渓点8:50-鞍掛沢-乗越沢11:00-コル12:30-日向山14:00-駐車場15:40
メンバー:山岳会3名
5時に松本を出発。小淵沢経由で尾白川渓谷へ。駐車場は広く、空きあり。
難しいところもなく、前評判通りのいい沢でした。
長野県に関する明治初期の資料に「長野縣町村誌」というのがある。村ごとに、人口、地名、境目、産業、名所など、細かく書かれており、村内にある滝についても名前と高さ、幅などが記載されている。
文字だけだとよく分からないが、実は対となる絵図(長野縣町村繪地図鑑)があり、それと合わせてみると、昔はこんなのがあったのか~と暇つぶしに楽しめる。
その中の戸隠村の滝の項に、黒滝、百丈滝、千丈滝など記載があり、絵図にも滝が描かれている。一方、現在の地図にはどの滝も出てこないから、どこにあったかはもう分からない。。
特に千丈滝は、絵図の高妻山の南斜面にポツンと描かれており、その名の通り、当時から何かしら目立つ大きな滝があったのだろう。そこでどこかにあるのか調べてみた。
千丈滝に関する情報としては、
場所のヒントとして、大澤通りという修験者の道が出てきた。
大澤通りとは・・・
佛心という修験者が三十三回の入峯修行を行った道のこと。佛心は文久二年(1862年)に高妻山の山頂へ神鏡を奉納し、三十三回の入峯修行を成し遂げて先達の称号を受けて、その際に回峯行場絵図を描いたとのこと。(戸隠神社青龍殿 案内より)
大澤通りが分かれば、千丈滝(千丈大瀧)も分かりそうだが、現在は廃道で大澤通りも場所が不明の様子。回峯行場絵図はこんな感じ。(戸隠信仰の世界より)
ただ、回峯行場絵図には、今の戸隠牧場から一不動を経て、高妻山に登る道も描かれていて、途中の水場や滝の名前は今と同じで、絵図がすごく正確に描かれて印象。なので、大澤通りの道もすごく正確と考えて予想すると、こんな感じになった。
滝を探すには、下記の方法がある
滝の探索
などしてみると、
遡行記録は探している範囲のは見当たらず、Googleマップは樹木が多くて滝のようなものは探せなかった。——が、「戸隠 総合学術調査報告(1971)」という本の地質学調査の項に、昭和39年頃の調査で「・・裾花川支流S3沢右俣の奥で、・・戸隠山地では最も落差の大きいものの一つ・・」として滝の写真が出ていた。地形図にもその辺りに滝マークがあり、ここに千丈滝はありそうかも。あれば、大澤通りもこの辺りを通っていたことになる。
*東京都中等教育研究会生物部研究報告書(昭和19年)に、植物採集目的で戸隠を訪れて、見聞きした大澤通りや仏心についての記述がある。
ルート:西岳登山口 P7:40 - 入渓点 8:00 稜線 12:00 - 登山口 P15:00
メンバー:1名
本院岳と西岳との間にあるキレットへ突き上げる西岳沢へ。
序盤は、戸隠の東面の沢によく見かける土壁。
たまにきれいめのところも。
ポッドホールがあったり。