冬期とかになれば、行くのは1年後になるので、その間に図書館に行って登山大系をコピーしたり、岳人のバックナンバーを探したりと資料を集めてルートのことをよく調べる。また、そのブログを継続的に見ておけば、書いている人の総合的な登山の力も何となく分かり、実力が近いどうか、自分たちでも行けるのか判断の一助となる。
個人的には、行けるかどうかの判断は、何かあったら自力で撤退できるかどうかで判断している。
行くルートのジャンルを知る
はじめのころ、行くルートのジャンルがよく分かっておらず、フリークライミングのゲレンデの整備された終了点も、アルパインルートのハーケンも全部同じく信用していた。よく考えれば分かるが、アルパインのルート中のハーケンはいつ誰が打ったのか分からないし、自分でセットした支点でもこわいし、落ちてはダメ。もちろん一緒に行く人も、山登りの基本が確実にでき、どんなリスクがあるか共有できる人としか行けない。
行く前の下調べは入念に
アプローチ、クライミングにどれだけ時間がかかるか、直近の報告も含めてよく調べておく。それが分かれば、集合時間、撤退判断時間が決められる。余裕があれば過去にどんな事故があったかを知っておくのも大事。トポ、2万5千地図を用意し、核心部、エスケープ、迷いやすい場所は事前に頭に入れておく。ルートを知り、ガチャ類の数、ロープ等持ち物を決める。迷いやすい箇所は写真をコピーしておく。
ルートの全体図を把握できていれば、GPSに頼る機会は減らせる。
一緒に行くメンバーの力量・構成も大事で、普段から良く知っておくことは大事。小さな積み重ねが大きな事故につながるので、細かい点も気づいたことは普段から話しておく。
山行・アプローチにて
休憩、分岐毎にルート、現在地、経過時間を確認するくせをつける。何かミスがあればすぐ気づけ、見込み違いがあれば早めに撤退の判断ができる。歩くペースは、10時間以上でも歩けるような一定のペース、意識して少しゆっくりに歩いた方が結果的にはよい気がするが、取り付き順番待ちで落石のリスクを負う、何時間も待たされることを考えると、取り付きまでは全速力で行き、一番乗りがよい。→核心部、ルートミスでいくらでも行動時間は予定より増える、汗はかかないように
・メンバーの様子に気を配る、調子が悪いなら早めに判断を
クライミングにて
・落石に気を付け、落石をしない、ものを落とさない
→ATCを落とさないロープ操作、ガチャの持ち方など、動作一つひとつをよく考える
・核心部では、どれだけ時間がかかってもロープを出して安全を優先させて登る
→日没より安全を優先。ただし日没前に一般ルートに合流しないと下山は困難になる
・核心部以外では時間短縮を心がける、時間ロスがリスクにつながると自覚する
→クライミング前の準備、ロープの操作をルーチン化、次は何をするか常に考えておく
帰ってから
・報告書を作成する
・コースタイムを他者と比較、自分の力量を自覚する
・足りない技術を日々訓練する
・いらなかった持ち物を次回省く・
・適切な水の量・食糧を検討し減らす
・ミスがあれば振り返りどうすれば防げたか考える
・次回行きたいルートを調べ、日々想定してトレーニングに励む