2018年12月24日月曜日

西窟尾根(戸隠)

ルート:奥社駐車場9:10-戸隠森林植物園-1410mピーク-岩峰11:30引き返し-自然園-駐車場13:40

西窟尾根は、1410m、1620mピークと進んで西窟のところで一般登山道と合流する尾根のこと。雪も大分積もったようで、適当なところで引き返す予定で、16kgのボッカで散策。

序盤の1410mピークへのワカン登りでちょっと苦戦。積雪は、自然園内は10~20㎝、樹林帯は30㎝くらい。

樹林帯の切れ間から、奥社参道の杉並木と奥に丸山が見れた。

戸隠山、九頭龍山の稜線。


奥社側の岩場に窟あり。


雪も吹き込んでおらず、冬ごもりできそう。。


中は高さ1m、奥行き1mで長さは5mくらいありそう。


そのまま、岩場をトラバースしていくと、上下に2段の窟がある。


下段の窟は少し狭そう。


歩いて来た岩場の振り返るとこんな感じ。

上段の窟。高さ1mくらい。


ここからは飯綱山の眺望がとてもいい。


続く尾根を乗越すと裏側にも岩場が続いている。


これも窟かな。高さ低め。


内部はこんな感じ。いずれの窟も人工物などはなし。


少し谷筋を下る。

大きな岩があり、基部に岩陰あり。


小動物のふみ跡がある。


沢筋をどんどん降りていくと、また大きな岩と窟っぽい岩陰。



その向かい側に丸い岩と胎内くぐり的な隙間。

最近のではなさそうなお茶碗とガラスコップ2個ずつ。この辺までくると奥社からもそんなに離れてはないし。。




2018年11月19日月曜日

「千丈滝」「大澤通り」探し③(戸隠)

日程:2018年11月18日(日)
ルート:戸隠牧場6:45-一不動-裾花川本谷-滝10:30-窟11:15-一不動-戸隠牧場15:00
メンバー:2名(山岳会)

かつて戸隠にあった「大澤通り」と「千丈滝(千丈大瀧)」を探しに、裾花川の枝沢へ3回目の訪問。

回峯行場絵図の序盤に描かれている「千丈大瀧」が分かれば、「大澤通り」も見えてくるかも―、ということで前回、滝の上から見た枝沢左俣の大滝をちゃんと確認しに緑円辺りへ。

「大澤通り」は、江戸末期に佛心という修験者が高妻山の山頂に神鏡を奉納し、三十三回の入峯修行をしたという修験者の道。

佛心は「大澤通り」で修行を成し遂げて、先達の称号を受けて、「回峯行場絵図(1862)」を描いている。絵図の序盤には、修行の行場であろう「千丈大瀧」と「白澤御岩穴」が出てくる。→千丈滝・大澤通りについて


岩峰のある枝沢までは前回、前々回と同じ道のり。今回は左俣の地形図の地図マークを目指す。
1683m峰を見上げる。


途中、右岸に大きな岩あり。基部が平らのためか、ここで幕営したようでゴミが散乱していた。何だか大事な岩陰の気がするが。。


左岸に柱状節理みたいなものあり。


千丈滝(千丈大滝)?


この谷間の先に前回滝の上からみた地形図の滝マークの大滝。


滝はかなり大きめで50~60mくらい。この山域ではかなり大きい。


滝つぼは庭園のように石がぽつんと。


滝からは戸隠の山が見える。


滝の少し左上の谷筋に洞穴があった。横幅は5mくらいだが、中はエスカレーターぐらいの傾斜。雨宿りはできるが、寝るには壁にもたれかかる感じでとても寝れなそう。人工物なし。


ところで、回峯行場絵図には、「千丈大瀧」近くに「白澤御岩穴」が描かれている。白澤(しらさわ)だから、白い岩場で洞穴を探していたが、どうも白澤(はくたく)と読むらしい。

白澤(はくたく)とは、

・・・なんだかよく分からないが、白澤、戸隠で検索すると、白澤避怪図などが出てくる。麒麟や鳳凰と同じように中国の聖獣のことらしい。


石碑のある窟

滝の向かいには1683m峰の大岩壁があり、基部を散策。




岩場の基部に沿って歩くと、窟と石碑があった。

石碑は、一番上に少し文字がかすれてしまっているが、「大澤通」書かれている。なので、少なくとも「大澤通り」はこの地点を通ると思われる。先ほどの大滝が「千丈滝(千丈大滝)」ということかな。

近所の図書館で調べると、松代周辺で明治9年までになくなっている村の名もあるので、それよりは古い石碑なのだろう。戸隠の石碑がいろいろと載っている「上水内郡裏山中四ケ村金石文(1937)」、「戸隠村に於ける金石文(1937)」、「戸隠村の石造文化財(2004)」には載っていなかった。大澤通り探しの続きは、ここまでは日帰りで来れるが、この先地獄谷につなげるとなると、泊まりでないと厳しいか。。


2018年11月12日月曜日

「千丈滝」「大澤通り」探し②(戸隠)


日時:2018年11月11日
ルート:戸隠牧場5:20-裾花川本谷-岩壁基部8:50-1882mピーク11:50-岩壁基部13:15-戸隠牧場16:20(合計11時間)
累積標高:1547m、歩行距離:13㎞

かつて戸隠にあった修験者の道である「大澤通り」と行場の「千丈滝」を探しに、裾花川の枝沢へ2回目の訪問。前回は、枝沢右俣を散策したので、今回は枝沢左俣の緑円周辺へ。



「大澤通り」は、明治初期の戸隠村の地図に描かれている、一不動から裾花川へ下り、谷、山を越えて乙妻山の先へと続く修験者の道。どこを通っていたのかは、はっきりしていないが、回峯行場絵図(1862年)には高妻山の裾を巡るように岩や滝の名前が描かれ、絵図序盤には「千丈大滝」という滝が出てくる。→千丈滝・大澤通りについて

日の出前に、戸隠牧場を出発。紅葉は終わっているけど、そこそこ登山者あり。

先週と全く同じルートで1683m峰の岩壁へ到着。回峯行場絵図の「千丈岩」、「剱岩山」っぽいけど。


まずは岩壁の基部で窟探し。埋まっているような窟っぽいところ。

三角形の窟のようなところ。高さは1.5mくらい。


木が生えてきている穴。高さ1mくらい。


先週見た窟っぽいところ。遠めから見ると、半円形になってた。

少し下ったところにも、半部埋もれた窟のようなところ。いずれも人工物などはなし。。




ルンゼを登ると前方に大きな岩壁があり、何かありそう。


——が、くまなく見たが、何もなし。

そのまま1882mのピークへ。ここは随分立った岩場なのでクライミングシューズに履き替えて散策。時間がなく全部は見れなかったが、何も見当たらなかった。何かあるかと思ったが残念。。

いい時間なので適当なところで沢を下る。途中に3段の10m滝。

沢の下部はナメナメ。渓相よし。

千丈滝?

その先にかなり大きい滝があり、下降できず。滝を上からしか見ていないが、絵図にある千丈滝(千丈大滝)はこっちかな。明らかにこちらの方が大きいし、「長野縣町村誌(明治初期)」の戸隠村の滝の項の千丈滝には飛沫うんぬんと書かれてあり、先週の滝は大きいがチョロチョロと流れているだけだったし。仕方なく、登り返して尾根を乗越して来た道へ合流。

このあたりは、裾花川本谷と地獄谷とに挟まれた空間で、調べても記録は地質調査くらい。登山者はほとんど来ていないだろう場所なのに、修験者の窟っぽいものがそこそこあるのにびっくり。

登山記録を見てて、昔の登山者すごいねと思うことは多々あるけど、修験者もすごいな~。
地形図に書くとこんな感じ。