2019年5月13日月曜日

「大澤通り」探し④高妻山-乙妻山

ルート:戸隠牧場5:35-高妻山8:55-乙妻山-1700m岩壁11:00高妻山-戸隠牧場18:10

メンバー:1名

裾花川地獄谷の支流で「大澤通り」の痕跡を探しへ。


「大澤通り」は、江戸末期に佛心という修験者が高妻山の山頂に神鏡を奉納し、三十三回の入峯修行をしたという修験者の道。

どこを通っていたのかは、はっきりしていないが、佛心が残した「回峯行場絵図(1862)」では、高妻山の裾を巡って「大日拝礼」で山のような「大日如来」を拝礼して、高妻山の先の「虚空蔵前立」へ抜けるような道となっている。→千丈滝・大澤通りについて


「虚空蔵前立」が今のどこなのか分からないので――、

①乙妻山の西側2044mピーク
②今の乙妻山(虚空蔵の石祠あり)

を「虚空蔵前立」を予想して、周辺の岩場に窟や拝礼岩のような大岩、山が「大日如来」に見えないかを探りに行った。今回は、乙妻山の西側2044mピークの緑円の周辺を散策。

まずは高妻山を登る。

乙妻山の西側2044mピークから続く尾根上の1911mピーク直下にある白岩をめざす。この白岩が「大日如来」だといいな。

途中に大岩があって、穴もあったけど自然な岩穴で何もなし。

2044mに突き上げる沢。左手は岩壁で上部に滝が見えた。

この沢は雪の通り道のようで、雪が滑って植物を削っていくのか、焼け野原のように何も生えていない。こんなところには何もなさそう。

目的の1700mの岩壁。雪で埋まっててよく分からない。右には滝。

右の滝。雪の下にも続いていて15m以上はありそう。

周辺に岩場が続いているが、人が掘ったような跡はなし。

白岩。ここから見るといまいちな感じ。

少し斜め上からみた白岩。どう見ても「大日如来」には見えてこない。窟もないし、拝礼岩のようなものも分からない。

仕方ないので戻る。また乙妻山、高妻山まで登り返す。せっかくなので、高妻山山頂の傍らにある青銅鏡をよく見てきた。



この青銅鏡は・・・、
文久2年(1862)に修験者 佛心らが奉納したもので、高さは2m以上、重さ40㎏以上あるとのこと。佛心の他、支援者であろう人々の名前と村の名前、鋳物師名や執筆者名なども刻まれていて、すごくお金もかかってそう。
手前にある石祠は延享二年(1745)、手洗鉢は寛永八年(1631)とのこと。手前の割れた手洗鉢はすごく古い。。


乙妻山は遠いし、何も見当たらないし。。