高妻山の登山道、避難小屋がある一不動の看板のところにて。
「あれ?」この先端が尖った石造ってなんだっけ・・と思い、調べてみた。
高妻山は、戸隠裏山十三仏というのが残されており、
一不動(不動明王)、二釈迦(釈迦如来)、三文殊・・・と1745年の年号が刻まれている石の祠がある。
一不動の石の祠は残念ながら失われており、看板だけになっている。
その左横の尖がった石造物は何か?
実はかつて、この辺には「ア・ビ・ラ・ウン・ケン」と梵字が刻まれた石造物があったが、藪に埋もれてしまい行方不明と本に書かれてあった。
なので、ここを通る度に、行方不明の石造物がどこかにないかなーとキョロキョロと探していたが、どうやらこれがその「ア・ビ・ラ・ウン・ケン」の石造物で、誰かが見つけてここに置いたようだった。
いつ見つけたのか調べてみた。
2004年 戸隠村の石造文化財→行方不明と記載あり
2009年 妙高高原山岳会(最終号)→見当たらないとの記載あり
2015年 高妻山の誰かのヤマレコ(7月)→写真ではなさそうだがよく見えない
2015年 高妻山の誰かのヤマレコ(8月)→写真に写っている
その後もネットで調べていたら、戸隠登山ガイド組合の記事で2014年に見つけたと記載あり。なので、2015年に登山道の整備や草刈りと一緒に一不動に置いたのでしょう。見つかってよかったですね。
四普賢(1745年)の石の祠もそうだが、この十数年で雪に流されたのか、なくなっている。詳細に調べていたはずの文化財が、自分たちの代でなくなるのは何だか残念。
笠谷の播隆上人の石仏は、レプリカを山中に置いて、オリジナルは屋内にある。
お金と労力がかかるが、何か対策はないものか・・